2018年8月1日に、ブルネイ大学(Universiti Brunei Darussalam)において、日本の自治体の取組を大学生に紹介するセミナーを開催しました。
今回のセミナーは、ブルネイ大学で学ぶブルネイの若い世代に対して日本の自治体の取組を紹介することで、日本への興味や理解を少しでも深めてもらうと同時に、発表やディスカッションを通して、当事務所職員の英語能力と国際的感覚の向上を目的として実施したものです。
午前中は、日本語の学習の有無に関係なく、日本に興味を持っている「日本クラブ」の学生約15名との意見交換を実施しました。
「日本に行くとすればどこに行きたいか?」という質問には、東京・京都・大阪のいわゆるゴールデンルートを挙げる学生が多かった一方で、数名の留学経験者からは日本の様々な地方部へ是非行ってみたいという声も聞かれました。
話しを聞いてみると、日本に興味を持ったきっかけとして、「漫画」や「アニメ」、「アイドル」といったコンテンツを挙げる生徒が多かったです。また、イスラム教で不浄とされる「犬」が掲載されたパンフレットを見て、「かわいい!」という反応だったことは意外でした。
午後からは、日本の大学へ留学する予定の学生約30名と交流しました。
まずは、当事務所職員3人が、それぞれの派遣元自治体における取組事例について、英語によるプレゼンテーションを行いました。テーマはそれぞれ、「子供たちの教育において重要なこと」「豊かな自然を活かした魅力的なまちづくり」「地域の課題解決のあり方」でした。発表後はグループに分かれて、プレゼン内容も含めて自由にディスカッションを行いました。
学生の留学先としては、東京、京都、大阪、山形のほか、香川が一番多く、それぞれの地方における見所や食事に高い関心を持っていました。交通系ICカードの使い方や日本における礼儀作法(失礼に当たることは何か?)といった実際の生活を想定した話題も出され、どのテーブルでも活発な意見交換が行われていました。
今回のブルネイ訪問では、ブルネイにおける関係機関との連携を強化することも目的としており、在ブルネイ日本国大使館を訪問しました。そこで、今年在位51年を迎えるハサナル・ボルキア国王が治めるブルネイの現状や抱えている課題に対して日本としてどのように関わっていくかといった話題や、日本におけるハラル対応や英語情報の発信の重要性について意見を交わしました。経済の多角化を目指すブルネイは、昨今、各地域における特産品の開発等を進める「一村一品運動」に力を入れており、日本の地方自治体による取り組みに強い関心を寄せているようです。
また、元日本留学生協会(BAJA)の方ともお会いしました。BAJAでは日本に留学する学生への支援や大使館が開催する日本語スピーチコンテストの支援等を行っており、今後の連携について意見を交わしました。