クレアシンガポール事務所は2017年7月27日にインドネシアのジャカルタ市内にあるインドネシア国家行政院(以下、NIPA)において「村落競争力向上のための促進対策」をテーマにNIPA、日本国総務省、クレアシンガポール事務所の3者共催でインドネシアの自治体職員向けのセミナーを開催しました。
セミナーでは初めにインドネシア及び日本の自治体からそれぞれ2名の講師による講演を実施しました。日本からは東京都墨田区の職員が、PDCAによる行政評価、「施策評価シート」や「外部評価」導入など、墨田区における行政評価の方法について具体的に講演をし、住民の生活の向上や住みよいまちづくりのために業務を改善していくことが重要であると締め括りました。
また、兵庫県豊岡市の職員は、日本で一度絶滅したコウノトリの人工繁殖や再野生化の取組みなどを分かりやすく説明しました。その後、それらの取組みをきっかけとして、環境に配慮して栽培された安心・安全な農産物や農産加工品をブランド化して販売したり、環境に良い太陽光パネルを設置して地元の製造会社の収益向上に貢献したりするなどの取組みについて紹介したところ、講演途中で聴衆から拍手が沸き起こるなど大きな評価を得ていました。
講演後には、講師と参加者がよりオープンかつフラットに意見交換ができるよう、4つのグループに分かれて、それぞれの講演者の講演内容について講演者と参加者によるグループディスカッションを実施しましたが、参加者は自らの自治体と比較しながら、講演の内容について質問や意見交換を積極的に行っていました。中には、「行政評価を確固たるものとして継続して行っていくためにはどのような努力が必要か」といったような鋭い質問をする参加者もいました。
また、グループディスカッションの後には代表者がそれぞれのグループで出た意見について他の参加者に紹介をすることで知識の共有をし、本セミナーは盛況のうちに幕を閉じました。
(弓指所長補佐 鹿児島県派遣)