9月22日(金)、シンガポールの目抜き通り、オーチャードロードに位置する、現地百貨店「Metroセンターポイント店」において、「Metro Meets Japan」が始まりました。これは、当地のMetro有限会社が主催し、日本経済産業省関東経済産業局(以下、関東経済産業局)が情報周知などに協力、株式会社IPPINが運営を担い、日本各地の優れた地域資源やクールジャパン商品のテスト販売を行うものです(10月8日(日)まで開催)。
開催日に合わせて行われたオープニングイベントでは、尺八と琴の生演奏の音が店内に鳴り渡り、一気に日本を感じることができる雰囲気になりました。Metro有限会社、関東経済産業局、在シンガポール日本国大使館から挨拶が述べられた後、鏡開きも行われ、日本らしい開会となりました。
開催は今年が2回目で、23都道府県から65社が出展をし、600を超す商品が集まりました。売り場は4階の食品を扱うコーナーと5階のファブリックや家庭用品などを扱うコーナーに分けられ、豊富な種類の日本酒から、昆布などの乾物類、金平糖などのお菓子、食器類、スカーフ、和小物、髪飾りなどの商品が陳列されました。中には、着物の素材を使ったバッグや、撥水性に優れた風呂敷など、伝統的な日本の製品に、現代的なアレンジを加えた商品も見られました。
また、週末には、足袋の製作体験や化粧水を使った美容アドバイス、折り紙の作り方教室、料理教室など15種類のワークショップも開催され、日本の商品と合わせて、日本の文化も紹介されました。面白いことに、「Samurai Tabi Socks侍の足袋」や「Ninja Chef 忍者の調理人」というような表現を多く目にし、シンガポール人の日本に対するイメージを窺うこともできます。
昨年は日本の伝統的な工芸品を紹介しましたが、今年の商品のテーマは、「Stylish, Craft, Functional スタイリッシュ、手作り、機能的」であり、従来の工芸品に付加価値をつけたようなものが多くみられました。日本食の広がりと比べ、シンガポールにおける日本の伝統工芸品の知名度は低いのが現状ではありますが、シンガポールのデザイナーとコラボレーションをし、現地の趣向を取り入れるなどした商品を展開することで、シンガポールでの販路開拓の足掛かり、そして地域のものづくり振興に寄与することが期待されます。