自治体国際化協会シンガポール事務所は、ジャカルタのショッピングモールで開催された日本政府観光局(以下、JNTO)主催の一般消費者向け旅行フェアに参加し、JNTOと連携して、ビジット・ジャパン・カウンターで訪日観光PRを行いました。
今回は、昨年度2回開催した旅行フェア会場と異なり、ジャカルタ南部の富裕層、中間層が多く利用するモールで開催されました。特徴的な点として、旅行代理店エリアでプロモーションの航空券をまず購入してから、ビジット・ジャパン・カウンターに来て旅行行程に関して詳細を相談される一般消費者が多数見受けられました。ツアー商品よりも航空券のみを購入する傾向が高かったようです。
来場者からの質問の多くは、移動経路や桜、雪、紅葉の見ごろなど季節に関する相談が多く、わかりやすい交通経路の案内に加え、来場者の旅行予定時期で季節を楽しめるイベントなどの情報が必須だということを再認識したところです。こうしたことから、主要観光地へのアクセス方法、季節のイベント紹介、季節のおすすめ、モデルコース紹介などが盛り込まれているパンフレットは非常に評判が良く、来場者がこぞって手に取っていました。
相談を受けた旅行先に関しては、昨年度に引き続き、東京、大阪、京都、北海道をはじめ、日光、富士山、河口湖に関心が集まっていたほか、雪という観光目的から白川郷、ガーラ湯沢などに関する質問も多く受け、いわゆるゴールデンルート以外の地域も徐々に認識されつつある印象を受けました。なお、インドネシアならではの特徴として興味深いのは、友人や知り合いのSNSで掲載される旅行写真などがきっかけで興味を持ち、旅行情報をインターネットなどで収集する例が多い点です。今回の旅行フェア会場では、SNSに掲載したくなるような写真を撮影できるよう、訪日旅行を喚起する撮影スポットが数多く設けられ、来場者による長蛇の列ができていました。
また、今回は初の試みとして、ビジット・ジャパン・ブースで360°VR(バーチャル・リアリティ)カメラを複数用意して、日本旅行を疑似体験できるコーナーを設置したところ、多くの来場者の関心を集めていました。視聴した観光地に興味を持った来場者から、細かな質問を受けることも多く、訪日旅行への意欲の喚起に一役買っていたようです。
当事務所では、引き続きJNTOと連携しながらインドネシアの訪日旅行に関する情報を収集するとともに、最新の動向を注視していきます。
概要 | インドネシアからの訪日旅行者を更に増大させるため、ジャカルタのショッピングモールにて旅行フェアを開催。現地旅行社が訪日旅行商品の販売を行うほか、日本の地方自治体等共同出展者が多様な観光魅力、日本情報を発信。今回で6回目の開催となる。 |
会期 | 2016年9月10日(土)~12日(月・祝) 10:00~22:00 |
開催場所 | コタカサブランカ・モール 1階
ジャカルタ南部に位置し、スカルノ・ハッタ国際空港から車で約1時間15分の距離にある富裕層、中間層向けショッピングモール。 |
主催 | 日本政府観光局(JNTO) |
対象 | 一般消費者 |
入場料 | 無料 |
来場者数 | 約48,000人(3日間合計推計値) 前回(2016年2月)開催時:約21,000人 ※コタカサブランカ・モール来場者数 平日平均 約16万人、休日平均 約18万人 |
出展団体数 | 日本側出展団体11団体、現地旅行会社20社、航空会社5社 |
年次 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
訪日旅客数 | 101,460人 | 136,797人 | 158,739人 | 205,083人 |
前年比増加率 | +63.9% | +34.8% | +16.0% | +29.2% |