バスは世界中で人々の大切な足となっていますが、ここシンガポールでも毎日数多くのバスが住民や観光客にとって不可欠な移動手段となっています。
「バス停」といえば、バス停の標識があって、ベンチがあって、屋根があって…とイメージする方がほとんどですが、今回はシンガポールのジュロン・イーストに設置されている革新的なバス停についてご紹介します。
そのバス停には下記の特徴があります。
(1)デジタルの掲示板でバスの運行状況、天気、ニュースなどが確認・検索できる
(2)電子書籍もダウンロードできる
(3)本棚があり本が読める(読み終わった本を自由に交換できるシェア本棚)
(4)スマートフォンを充電できる
(5)フリーWi-Fiが使える
(6)子どもが遊べる遊具がある
(7)シェアサイクル用の駐輪場がある
(8)涼しさと良い景観を生み出すため、草や花による壁がある
(9)上記設備の電力を賄うソーラーパネルがある
この未来型のバス停はシンガポールの建築会社と複数の政府機関の連携によって設置され、Smart Bus Stopのプロトタイプとして、2016年8月から1年間程の期間で試験的に運用されました。「待つことが楽しい」と利用者に感じてもらえるようなバス停を創ることは、将来の都市計画の発展に資するものと捉えられており、現在は一部運用されていない機能もありますが、かなりユニーク且つ先進的な取り組みとなっています。
このように、都市計画と情報通信など、様々な分野を組み合わせて新しい物を生み出していくシンガポールの挑戦の中には、日本で応用できそうなことも数多くあるので、今後の動きにも目が離せません。
(※) https://www.ourfaveplace.sg/Initiatives/Project-Bus-Stop
(シンガポール事務所所長補佐 佐藤)