2018年7月10日、Japan Creative Center(JCC)において、陸前高田市が食と地酒のプロモーションイベントを開催しました。
陸前高田市とシンガポールは、2011年の東日本大震災を契機に友好関係を築いてきており、2015年には、シンガポール政府とシンガポール赤十字社が創設した基金から7億円の支援を受けて陸前高田市コミュニティホールが建設されました。このうち330人を収容する多目的ホールは「シンガポールホール」という名称で市民から親しまれ、広く活用されています。
JCCの会場には、復興の歩みと街の再生を伝えるため、災害から立ち上がり未来に向けて前進する陸前高田市の様子がパネルとして展示されていました。
当日は、陸前高田市の夢をのせた自慢の米「たかたのゆめ」のおにぎりや、三陸沿岸の海産物に加え、地元の蔵元により地酒が振る舞われ、料理とともに陸前高田市の食文化について紹介がありました。会場に集まった100人近い参加者は、ふっくらとしたおにぎりと三陸産わかめの味噌汁に舌鼓を打つとともに、様々な種類の日本酒を好みに応じて味わっていました。三陸の漁業も東日本大震災により大きな被害を受けましたが、このようなおいしい海産物を再び食べられるようになったことも復興の大きな歩みの一つです。東日本大震災の話題になると、シンガポールでも連日大きく報道されていたこと、多くの団体が日本を心配してチャリティーイベントを企画して支援をしていたことなど、当時の様子について語る参加者もいました。
イベントの中で、戸羽市長は何度も感謝の意を表するとともに、シンガポール政府公認マーライオンをコミュニティホール前に設置して、シンガポールと陸前高田市の交流を更に深めていくアイディアを発表し、会場に集まったシンガポーリアンの方々に実現に向けて協力をしていただくよう呼びかけました。陸前高田市の市民がマーライオンの周りで楽しく語り合う姿が近い将来見ることができるかもしれません。
また、陸前高田市は2020年東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンとして、シンガポールの選手団を応援するとともに、大会後に選手団や関係者を受け入れて交流を深めていくことを計画しています。同日には、戸羽市長と文化社会青年省のベイ・ヤムケン大臣政務官がホストタウン推進事業に関する覚書(MOU)を取り交わし、今後ますますの交流が期待されます。