2016年7月12日(火)、岩手県陸前高田市がシンガポールの日本産品アンテナショップ「極品 IPPIN」において、シェフやバイヤーを招いた試食会を行いました。「世界都市サミット(World Cities Summit)」に登壇するために来星した、戸羽太市長がトップセールスを行い、当日はシェフを中心に30人ほどの参加者が集まりました。
フェアでは、いくら、エゾイシカゲガイ、ホタテ、ウニ、わかめ(乾燥わかめと塩わかめ)などの海産物、トマト(恋するトマト)やお米(たかたのゆめ)などの農産物、日本酒(酔仙)が紹介されました。
自信をもった食材を広く楽しんでもらうため、日本人シェフが作る和風メニューに加え、シンガポール人シェフが作るシンガポーリアンメニューの2つが用意されました。同じ食材を使って料理をしましたが、面白いことに、見た目も味も大きく異なるものになりました。例えば、トマトを使って、日本人のシェフは「トマトと豆腐の味噌田楽」を作りましたが、一方シンガポール人のシェフは「トマトとモッツアレラチーズのバルサミコ酢掛け」を作りました。また、海産物を使ったメニューとしては、「ホタテの照り焼き」や「ウニ丼」「いくら丼」などの和風メニューのほか、「ホタテといくらときゅうりのタルト」や「ウニといくらのパスタ」などの洋風のシンガポーリアンメニューがありました。
同じ食材でも様々に楽しめる使い方を提案することで、大変良いPR方法であったと評価されます。
フェアの中で、戸羽市長は、2011年の東日本大震災直後のシンガポールからの支援に対する感謝の意を表明しました。その支援金で設立された、380人を収容できる市内最大のコミュニティホールは、シンガポールへの厚意を忘れず、その思いを後年に渡って引き継ぐため、「シンガポールホール」と名付けたとのことでした。同ホールでは、毎日の様に様々な行事が行われ、同規模のホールが以前はなかったこともあり、市民に非常に重宝されているとのことです。
震災以後、初めての市長の来星となりましたが、震災支援をきっかけにできた縁をつなぎ、また世界都市サミット及び今回のフェアを通じてシンガポール人が陸前高田市を知る良いきっかけになったものと考えます。
※世界都市サミットの概要については、別途報告書を作成していますので、ご参照ください。