2016年10月1日(土)に行われた、星日文化協会主催の「第46回日本文化祭」にクレアシンガポール事務所と星日文化協会が福岡県から、国際交流基金の支援を受け、博多券番芸妓衆を招致しました。この日本文化祭は日本文化のさらなる理解を目指し、毎年開催されているものです。今年は、在シンガポール日本大使館、日本人会、日本商工会議所の後援により、日本とシンガポールの国交樹立50周年(SJ50)をお祝いするプログラムとなり、盛大に開催されました。
また日本文化祭終了後、シンガポール人の日本の伝統芸能の理解を深めることを目的に「日本伝統芸能交流会」を開催し、博多券番芸妓衆とシンガポール人との意見交換の場を設けました。
1. 第46回日本文化祭
日本人やシンガポール人による琴や日本舞踊、日本太鼓、日本の歌謡曲のコーラスなどのパフォーマンスの後、総勢4人(立方(たちかた)2人、地方(じかた)2人)の芸妓衆による4演目(博多節、黒田節、投げ節、騒ぎ節)の踊りが披露されました。地方2人による三味線とそれに合わせた唄、立方2人の踊りにシンガポール人の観客は、「初めて見た!」「綺麗!」と感激している様子でした。
会場となったCapitol Theaterには当日700人程度の観客が集まり、そのほとんどがシンガポール人でした。芸妓衆による踊りは、日本人でも、あまり目にすることがないので、シンガポール人にとって、なおさら特別な経験であり、日本の伝統芸能を知る良い機会になったと確信しています。
【プログラム概要】
日時 | 2016年10月1日(土)14:30~16:30 |
場所 | Capitol Theater |
対象 | シンガポール人 |
演目 | 琴曲(シンガポール日本人会琴の会) 日本舞踊(麗徳会) 日本太鼓(星日文化協会諏訪太鼓) コーラス(日本人会レディースコーラス・男声合唱団、星日文化協会合唱団) ・・・など |
2.日本伝統芸能交流会
日本文化祭終了後、博多券番芸妓衆との意見交換を通し、シンガポール人の日本の伝統芸能の理解を深めることを目的に、日本の伝統芸能に興味があるシンガポール人13人に参加して頂き、「日本伝統芸能交流会」を開催しました。
本交流会では、初めに博多券番のこまこ代表から、博多券番の紹介、歴史や現状、年中行事について説明して頂き、その後、参加者との意見交換を行いました。日本人でも普段あまりお目にかかれない芸妓衆を前に、シンガポール人参加者はとても興味津々で、仕事や稽古の内容から私生活まで様々な質問が出てきて、活発な意見交換となりました。
3.本物の伝統芸能を海外に発信
日本には、時代を超え長く伝承されてきた世界に誇れる伝統芸能があります。その本物の伝統芸能をシンガポールへ発信したいとの思いから、今回設立から約130年の歴史を持つ博多券番芸妓衆を招致しました。多くのシンガポール人の前での踊りや唄などの披露、そして活発な意見交換を通じて、シンガポール人に日本の伝統芸能に対する関心と興味を高めていただくことができたと思います。実際のところ、博多券番芸妓衆の再公演の要請や年中行事の問合せなど、大きな反響がありました。
今後もクレアシンガポール事務所としては、星日文化協会や国際交流基金などと協力しながら、日本の伝統芸能のシンガポールへの発信・普及を支援する活動を行っていきたいと考えております。