11月7日から20日にかけて、シンガポール高島屋において、日本の食品・工芸品などを販売する「Japan Fair」が開催されました。また、同期間中に市長も出席してプレスカンファレンスやビジネス商談会を開催するなど、シンガポール国内で多岐に渡るプロモーション活動を行った群馬県高崎市の様子をご紹介します。
高崎市は今回初めてシンガポールで物産の販売を行いました。伝統工芸品である「だるま」や「手ぬぐい」といった工芸品の他、食品として高崎市で生産している日本酒、梅酒及び農産物の加工品販売を行いました。
今回、クレア・シンガポール事務所は、平日の3日間(水曜日、木曜日、金曜日)に販売支援を行いました。水・木曜日は来客数は少なかったものの、時間に余裕がある方が多いのか、足を止めて商品の説明に熱心に耳を傾けてくれたため、高崎市の観光パンフレットを配るなど地域のPRをすることもできました。逆に、金曜日は、来客数は多かったものの、足早に通ってしまう方が多い印象を受けました。曜日によって販売の仕方を変えるとより売り上げアップにつながるのではと思います。
また、高崎市の野菜(白菜、ニンジン、ブロッコリー等)や梨を販売しました。
高崎市は、このPR以外にもシンガポールの若者向け雑誌に高崎市の紹介を掲載するなど、今回を足掛かりに、シンガポールでの物産、観光両方からPRに取り組んでいくとのことです。
11月17日(木)、Goodwood Park Hotelにおいて、富岡高崎市長や篠田駐シンガポール日本国大使などが出席し、プレスカンファレンスとレセプションパーティが開催されました。
高崎市には独自の優れた技術を持つ企業が多く、これまでもシンガポール国外で国際展示会に参加したり独自で商談会を開催したりしています。
プレスカンファレンスでは市長や大使による挨拶の後、高崎青年経営者協議会とSingapore Manufacturing Federation(シンガポール製造業連盟)間でMOUの調印がなされました。
その後行われた質疑応答では、シンガポールの出席者、外国人旅行客が日本を旅行する際の言葉の問題への対応ついて質問がありました。これに対し、高崎市では主要駅でタッチパネルを配置し外国人旅行者でも分かるように表記したり、レストランではメニューを指すと注文したいものが分かるようにしたりしていることが紹介されました。日本滞在中の言葉の問題は外国人旅行客の関心が高いことが改めて分かりました。
また、プレスカンファレンスの後にはレセプションパーティも開催され、高崎市の梨や郷土料理の焼きまんじゅうなどが振舞われ多くの人が舌鼓を打っていました。
11月18日に、パンパシフィックホテルにて、高崎市内企業13社が参加するビジネス商談会が開催されました。高崎市の高品質な製品や技術をシンガポールの企業に知ってもらうこと、高崎市の名産品や観光情報も併せてPRすること、市内企業の海外販路開拓の機運を高めることなどが目的です。
高崎市にとって、シンガポールでのビジネスフェア及び商談会の開催は初めてですが、海外においてはタイ、インド、チェコ、ポーランドに次ぎ5か国目となります。
商談会の前に、新聞やSNSなどで情報を発信するなどの工夫により、予定企業数をはるかに上回るシンガポールの企業が会場に訪れました。
特に人気があったのは、屋内野菜工場の技術をもった企業のブースであり、商談を希望する企業がひっきりなしに訪れていました。また、会場には、シンガポール製造業連盟の会長やシンガポール政府職員も訪れ、各企業の説明に、熱心に耳を傾けていました。
また、ポリテクニックの学生たちも授業の一環としてグループに分かれ、興味関心のあるブースを訪問し、企業担当者の説明に熱心に耳を傾けていました。
シンガポールは、東南アジアのショーウインドーと言われています。シンガポールでのフェアの実施は、シンガポールやその背後にあるASEAN諸国に展開する確かな足がかりとなります。
今回の取組が今後ますます発展していくことを期待しますとともに、他の自治体の海外戦略の参考としていただけるよう、引き続き情報発信をしてまいります。