海外からの観光客を増やすため、航空機と船旅を組み合わせたフライクルーズ旅行が注目されています。シンガポール政府は、2020年までに年間380万人の利用者獲得を目指しています。日本においてもクルーズ船による訪日旅行を通じて、地域を活性化させるため、クルーズ船の受け入れを積極的に進める自治体が増えています。
今回、インバウンド誘致の一環で、クルーズ船の大型化や寄港増に対応するための受け入れ体制強化のために、北九州市産業経済局企業立地支援課の職員、港湾空港局クルーズ交流課の職員及び佐賀大学教授が、8月17日~22日の日程で来星しました。近年、九州に寄港するクルーズ船が急増していますが、北九州市の港湾ではクルーズ船の専用ターミナルが無く、港周辺の土産物屋や食事処などの不足、中心部までの交通アクセスの不便さなどの課題があります。
クレアシンガポール事務所は、先進的なシンガポールでの調査のため、各訪問先のアポイント取得、アテンドおよびシンガポールの観光政策に関してブリーフィングを行いました。
シンガポールの観光政策およびクルーズ政策に関するブリーフィングを行いました。これまでシンガポールが取り組んできた観光資源開発やシンガポール特有の政策、今後の展望に関して主にお伝えしました。
海事関連の教育と広報を行うことを目的に2012年に開設されたた施設で、今年4月にリノベーションを経て再オープンしました。実際に使用されているコンテナを展示し、船舶航行コントロールシステムやウォータータクシーの操縦を体験できるコーナーを備えるなど、来館者の関心を惹きつける工夫が満載の施設でした。
シンガポールは国民の10人に1人が訪日経験を持ち、7割以上はリピーターという訪日成熟市場です。今秋、広島や那覇へ直行便が就航するなど、ますます地方への誘客がしやすくなっている現在、JNTOシンガポール事務所は、地方への誘客に向けて今後より一層、力を入れていくとのことでした。また、先月8月にシンガポール国内で行われた旅行博において、レンタカーに対する情報の要望や道路地図への要望が多くなっている印象を受けたことから、北九州市が目指す、「クルーズ船を活用して2次交通が発達していない地方を回る」という新たな旅行プランを売り込むためのポテンシャルがあるのでは、とのことでした。
航空会社、クルーズターミナル等と協力することで、旅客手続きに関してより一層自動化を進めるチャンギ空港。今回は、北九州市が現在抱える問題に対して意見交換を行いました。訪問するにあたっては、現状の課題をまとめた英語資料や広域地図を準備し、論点が明確であったことから、有意義なものとなりました。
今後もクレアシンガポール事務所は、自治体の海外活動をサポートしてまいりますので、当地での活動をご検討される際には是非当事務所までご相談ください。