9月1日(金)~3日(日)の3日間、タイのバンコクにて「JAPAN EXPO IN THAILAND 2017」が開催されました。このイベントは、日本をタイで大々的に発信し、需要を改めて掘り起こすとともに本年修好130周年を迎えた日タイの友好関係の進展に寄与することを目的としている展示会です。
このため、今回のイベントでは、会場を①Japan Festival、②Travel、③Food、④Content、⑤Education、⑥Job、⑦Shoppingの7つのゾーンに分け、3日間で延べ約10万人(見込)の来場者に対し、それぞれのジャンルにちなんだブースから、日本の魅力を発信していました。
また、それらのゾーンの他、会場には大小2つのステージが設置され、AKB48の姉妹グループであり、バンコクを拠点として活動しているBNK48のコンサートをはじめとした様々なプログラムが催されたほか、同会場に併設したミーティングルームでは、食や観光に関するビジネスマッチングイベントなどが開催されました。
【自治体関連ブースの状況】
自治体関連のブースは、訪日観光誘客を目的とするTravelゾーンを中心に、十勝、大阪、山陰、広島、福岡、熊本などのブースが出展されていました。タイには、『Thai International Travel Fair(以下、TITF)』などの旅行博がありますが、それらと今回のイベントとの違いを出展者に尋ねたところ、今回のイベントは、日本の様々なジャンルを取り扱っているため、通常の旅行博よりも広い客層にPRができるメリットがあるとのことでした。また、TITFなどの大型の旅行博では、多くの自治体等がブースを構えるため、その中で自らのブースのプレゼンスを高めることは難しいとのことから、TITFには出展せず、あえてこのイベントに出展したという団体もありました。
また、当イベントでは、日本留学のための学校ブースに加えて、アニメや漫画、音楽などのポップカルチャーのブースが多く、広い客層の中でも、若年層の来場者が目立っていました。そのため、ゆるきゃらやアニメなどのご当地キャラクターをPRのテコにしている自治体関連ブースも多く、例えば広島市のブースでは、安芸ひろしま武将隊メンバーが常駐し、来場者と記念撮影をしながら、同市への誘客に力を入れていました。
【現地大学生による日本各地域のPR】
日本の地域をPRするという観点では、JAPAN FESTIVALゾーンも非常に魅力的でした。ここでは、タイの大学16校の日本語学科の学生がそれぞれの大学ごとに日本の都道府県をブースで紹介していました。くじ引きなどのイベントも交えながら、各県の観光地などをPRしており、日本好きかつ流行に敏感な若者の声により、日本の良さを来場者に届けることで、より一層多くの日本ファンを獲得できていたようです。
【最後に】
今回のイベントからも分かるように、きわめて親日的であるタイでは、日本への短期滞在査証の取得が免除となった2013年以降、訪日客数が年々増加し、2016年には90万人を超えました。日本からは、年間約140万人以上が観光、商用等の様々な目的でタイを訪問するなど、日タイ両国の国民にとって非常に身近な存在となっています。
また、今年2017年は、日タイ修好130周年という両国にとって節目の年となります。
このイベントを見て、先人たちの築いてきた、この素晴らしい友好関係を、今後は次世代の若者たちが中心となり、更に深めていってくれると確信しました。