鹿児島県とシンガポール政府は、1982年に第1回鹿児島・シンガポール交流会議を開催して以来、35年以上に渡って隔年で交流会議を開催しています。さらに、この交流会議を核としながら幅広い交流を展開しており、その一環として、鹿児島県とシンガポールの青少年の交流事業が実施されました。クレアシンガポール事務所はこの活動支援を行いましたので、その様子をご報告します。
1 鹿児島の青少年がシンガポールへ
2017年9月14日から19日の日程で、鹿児島の青少年がシンガポールを訪問しました。シンガポールでは、人民協会(地域活動や、次世代の地域社会におけるリーダーの育成などを行っている法定の政府機関)の職員やボランティアスタッフの方々が随行し、シンガポールの中学校やコミュニティークラブ(日本の公民館のような場所)を訪問したほか、大学の日本愛好会の学生との交流を行いました。

中学校を訪問した際には、いくつかのグループに分かれて授業や昼食の時間を生徒と一緒に過ごした後、1か月以上前から準備してきた鹿児島を紹介するプレゼン資料を英語で発表するなど、貴重な体験をすることができました。
シンガポール訪問中には、シンガポールの一般家庭でのホームステイも体験。1つの家族に1人または2人が宿泊し、翌日は終日ホストファミリーと一緒に過ごしました。1泊2日の短い期間ではありましたが、最後には鹿児島の青少年から別れを惜しむ声が多く聞かれました。
帰国の際にも「必ずまたシンガポールに来たい」と言っていたように、鹿児島の青少年達にとってシンガポールが身近で特別な国になったようです。
2 シンガポールの青少年を鹿児島でおもてなし

2018年1月21日から27日には、逆にシンガポールの青少年が鹿児島を訪問しました。鹿児島では、仙巌園・桜島への訪問や、天然砂蒸し温泉の体験に加え、学校訪問や農家への民泊、地元料理体験など、鹿児島ならではの体験を盛り込んでおもてなしをしました。
また、今回の訪問者の中には、ムスリムの女性もいたことから、鹿児島にとっても宗教や文化の違いに対してどのように配慮すれば良いのかを学ぶ良い機会となったようです。
この交流事業は、2年後にも実施される予定です。長期間継続して実施しているこの交流により、お互いの国や県に対する理解が促進され、ファンの増加に繋がっていくことを期待しています。
(弓指所長補佐 鹿児島県派遣)