2018年3月16日(金)から18日(日)にかけて、マレーシアのクアラルンプールで「MATTA FAIR」が開催され、埼玉県、群馬県、富山県、石川県と協力して「北陸新幹線沿線自治体」として出展をしました。
クレアシンガポール事務所ではブース従事の活動支援を行いましたので、その様子をご報告します。
1 マレーシアからの訪日観光者が40万人超え!
2013年に短期滞在ピザが免除されたことなどを受け、マレーシアからの訪日旅行客数は2015年には305,500人となり、30万人台を突破しました。さらに個人旅行の普及もあり、その人数は着実に増え続け、マレーシアと日本の外交関係樹立60周年の記念の年である2017年には過去最高の439,500人となりました。
2017年には日本政府観光局(JNTO)クアラルンプール事務所が開設され、またスクールホリデーの時期に該当する12月単体の訪日客数が過去最高を記録するなど、今後市場が拡大することが見込まれます。
【マレーシアからの訪日旅客数の推移(出典:JNTO】
年次 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 |
訪日旅客数 | 249,500人 | 305,500人 | 394,300人 | 439,500人 |
前年比増加率 | +41.3% | +22.4% | +29.1% | +11.5% |
【参考】マレーシア人口(2015年)約3,100万人(出典:外務省)
2 北陸新幹線沿線をPR
東京から北陸エリアを通って大阪までを結ぶJRパス「北陸アーチパス」を利用して立ち寄ることができる場所として、埼玉県・群馬県・富山県・石川県が合同出展し、協力しながらそれぞれの地域の魅力をPRしました。このパスは北陸新幹線、サンダーバード、成田エクスプレス、東京モノレールなどを含みます。北陸新幹線は2015年に開通した日本で一番新しい新幹線ですが既に知名度も高く、乗ってみたいという声も多く聞かれました。
ブースの壁面には北陸新幹線が走る路線地図を貼り、新幹線の停車駅付近のお勧めの観光地の写真をそれぞれ飾りました。埼玉県は河桜と秩父夜祭、群馬県はスキー場と富岡製糸場、富山県は雪の大谷とチューリップ公園、石川県は兼六園と金箔工芸品の写真を使いましたが、来場者は桜やチューリップが並ぶ風景や高くそびえる雪の壁の様子に興味を示しました。
ブースに来た来場者により興味を持ってもらう工夫として、群馬県は県のFacebookに「いいね!」をしてくれた方にゆるキャラ「ぐんまちゃん」のグッズ(ボールペンやシール)を、富山県は県のYouTubeをフォーローしてくれた方にお寿司の写真がプリントされたマウスパッドや絵葉書をプレゼントしました。
同様の取組は他のほとんどの出展者が行っており、国により好まれるものは変わりますが、特にマレーシアでは実用的なバッグ(布製のトートバッグ型のもの)やキーホルダーの人気が高いことがわかりました。
3 埼玉県はどれぐらい知られているか?
マレーシアにおける人気の観光地は大阪、東京のゴールデンルート、北海道、富士山周辺であり、埼玉県については残念ながらあまり知名度は高くありませんでした。しかし東京に長期滞在をし、周辺地域へのデイトリップを検討している方もいて、東京から30分~1時間程度という好立地に高い関心を示していました。
今回は、旅行会社のパッケージツアーへ組み込まれることも増えてきた「川越」と「秩父(長瀞)」を中心にPRを行いましたが、この2つの場所については、訪日経験が多くある方の中では予想以上に知られており、また既に訪問したことがある方もいて驚きました。
歴史的な建築物の残る川越の街並みやピンク色の花じゅうたんが広がる秩父の芝桜は来場者にも人気が高く、マレーシアで見ることのできないような景色に日本で出会うことを楽しみにしている方が多いことに改めて気づかされました。
MATTA FAIRはマレーシアで行われる最大規模の旅行フェアです。日本だけでなく世界各国の最新の旅行情報が集まる場所であり、他の国のブースの様子からも多く学ぶことができる良い機会だと思います。クレアシンガポール事務所では今後も旅行フェアを通じて得た最新情報を発信していきます。
MATTA FAIR 概要
・開催期間 2018(平成30)年3月16日(金)~3月18日(日)
・主催者 Malaysian Association of Tour and Travel Agents (MATTA)
・開催場所 Putra World Trade Center (PWTC)
・対象/入場料 一般消費者/ MYR4(約100円)
・来場者数 約92,500人(2017年3月開催時)
・ジャパン・パビリオン出展自治体(関係団体含む)
埼玉県・群馬県・富山県・石川県(北陸新幹線)、千葉県、長野県、岐阜県(JR東海)、岡山市、和歌山市、九州観光推進機構、沖縄観光コンベンションビューロー、大阪・京都・神戸三都協議会(JR西日本)
【参考】東京都、山梨県は単独でブース出展
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