3月5日(月)から18日(日)にかけて、シンガポール高島屋で九州・沖縄フェアが開催されました。クレアシンガポール事務所は鹿児島県いちき串木野市のブースにおいて観光PR等の活動支援を行いました。フェアの様子と支援内容等を報告します。
当フェアはシンガポール高島屋Cold Storage前の催事エリアにおいて開催され、8県から16社が出展しました。佐賀県のいかしゅうまい、宮崎県のいも団子などの試食販売や、地酒の試飲販売が行われました。
鹿児島県からはいちき串木野市のみの出展で、焼酎やさつま揚げなどの特産品の試食提供及び販売のほか、観光案内ブースにおいて市の魅力PRが行われました。
焼酎の販売に関しては、バーカウンター風に設営されたセットにおいて、同じく特産品のさつま揚げ・蒲鉾と合わせて提供し、来場者は一種の居酒屋状態となった空間で試食・試飲を楽しんでいました。
そのほか、中濃ソースやカップスープなどが販売されましたが、これらは単に棚に置いておくだけではなかなか手に取ってもらえず、PRに工夫が必要でした。ソースの場合は、どういった料理や食材に使うと美味しいのかを説明し、また実際にそれらと組み合わせた状態で試食を提供しないと、消費者は商品の価値が見出しにくいようでした。そのほか、「何に合うのか」をパネルなど一覧で分かる資料を用いて可視化する方法などが効果的であると考えられます。また今回提供されていたカップスープは低カロリーで食物繊維が豊富であるという特徴があり、そういった特徴をしっかりと伝えることが重要です。シンガポールにおいて日本の食は今や飽和状態であり、味はもちろんのこと、更なる付加価値が求められる市場になりつつあります。
観光PRに関しては、いちき串木野市に行ったことがある方はほとんどいませんでしたが、金山跡地を活用した焼酎蔵に興味を持つ方が多くいました。昨年度のシンガポール訪日旅行者数は約40万人を記録し、何度も日本に行ったことのある「リピーター」が増えています。リピーターは東京、大阪、北海道などのゴールデンルートから徐々に地方に目を向け始めているので、現在のシンガポールは地方をPRするにうってつけの観光市場といえます。
今回の支援を通して、自治体がそれぞれの観光資源をいかに発信して市場を取り込んでいくか、今後ますますPRの創意工夫が求められる時代になると感じました。