今年度クレアシンガポール事務所は、「東南アジアのアニメ好きな若者」をターゲットに、アジア最大級のアニメイベントである「C3AFA」に日本の地域PRブースを出展します。
※詳細は事務所HPを参照ください。
https://www.clair.org.sg/j/information/anime-inbound-c3afa/
今回、出展内容をより充実したものにするべく、7月18日から24日の日程で開催された香港ブックフェアの視察に行ってきました。
1.「香港ブックフェア」とは!?
香港ブックフェアは、毎年7月に香港で開催されている、その名の通り書籍の販売をメインとしたイベントです。驚くべきはその来場者数で、なんと7日間で100万人が世界中から訪れます。
来場者の主な目的は、通常の価格よりも大幅に安く販売される書籍の購入ですが、その他、香港では入手しにくい海外書籍の購入や、旅行ガイドブックを見て次なる旅行先の選定を行う方など、来場者の目的は様々でした。
2.日本の自治体の取組
香港ブックフェアには、日本の文化に関心の高い層が多く来場するという理由から、5年前からジャパン・パビリオンが設置されています。ジャパン・パビリオンには、ブックフェアとの親和性の高いアニメや漫画などのコンテンツを活用したPRを行うべく、多くの自治体がブースを出展しており、今年は、岩手県、埼玉県、兵庫県、和歌山県、鳥取県、徳島県、沖縄県、釧路市、網走市が各地域のコンテンツを活かしたPRを行っていました。
中でも新潟市は、市内に立地する日本アニメ・マンガ専門学校から、毎年講師を招へいし、漫画教室を開催しており、教室では、子供のみならず、夢中になって描く大人の姿も多くみられました。中にはイベント期間中、毎日のように通う方もいらっしゃり、このような地道な取組の結果、過去には教室への参加者が同専門学校への留学を決めたこともあったとのことです。
3.アニメツーリズム
日本では、アニメや漫画の舞台となった地域がいわゆる「聖地」と称され、それらを巡礼するファンのことが度々話題になっていますが、イベントには「アニメ聖地88」を選定したアニメツーリズム協会もブースを出展していました。
ブースでは、選定された聖地が日本地図上にプロットされたパネルや、それらを巡るモデルコースが紹介されており、多くの来場者は自分の好きなアニメを見つけると、地図上でその位置を確認するなど、海外でも日本のアニメの人気が高いことが伺われました。
なお、アニメツーリズム協会の方に伺ったところ、聖地巡礼だけで海外の方々の訪日旅行が成り立つとは考えておらず、その地域の食や自然、文化などと併せてPRすることが重要であると考えているとのことでした。
当事務所の「C3AFA」へのブース出展も、アニメや漫画などのコンテンツを通した地域のPRを行うことを目的にしています。少しでも多くのアニメ・漫画好きなASEANの方々に日本の魅力的な地域を知ってもらえるよう努めて参ります。