6月30日(土)から7月29日(日)まで約1ヶ月間、鹿児島県貿易協会がシンガポールの日系スーパーSakurayaの3店舗で「鹿児島フェア」を開催し、そのオープニングイベントでは、店頭で県産品や加工品のPRと試食販売が行われました。クレアシンガポール事務所は、活動支援としてフェアに従事しました。
鹿児島県は、かつお節、本葛の生産量が日本一です。特に、かつお節に至っては、国内生産量のシェア約7割を占めています。今回は、焼酎やさつま揚げをはじめ、かつお節の出汁パックやふりかけ、紫芋そうめん、本葛プリン、ラーメンやさつま芋チップスなど、バリエーション豊かなラインナップで試食販売を行いました。
会場はダイニングスペースがあることから、昼時や夕食時には、多くのシンガポール人が来店し、試食品に興味津々に手を伸ばす姿が見られました。
当地では、アルコールの需要は日本に比べて低いものの、鹿児島から来星した焼酎メーカーの方が、手間暇かけた伝統的な醸造方法やパッケージに込めた思いなどを説明され、実際に試飲したお客様の中には、芋焼酎独特の上品な芋の香りと、飲みやすくまろやかな後味に感動されて購入される方もいました。メーカーの方からは、「やはり現場に来て、直接、消費者に接客して反応を知ること。そして、まずは味を知ってもらうことが大事。商品のストーリーを話して価値を分かっていただけると、高くても購入してもらえると実感した。」との声がありました。 さらに、さつま芋チップスや紫芋そうめんは、県産さつま芋をそのまま使った無添加食品で、自然の素朴な味わいにまとめ買いをされるお客様もいました。
中でも一番の売れ行きだったのが、かつお節の生産量日本一の鹿児島県枕崎市から持参した、ラーメン。魚介の風味豊かなかつお味をはじめ、シンガポールでも人気のとんこつ味まで揃えており、家庭で手軽にお店の味が出せるラーメンセットは、試食した方の大多数が買い求め、即完売となったのは嬉しい反響でした。
そして、イベント中に、県のゆるキャラ「ぐりぶー」や、県内の会社が製造販売している甲冑を着用した侍が登場すると、子どもたちが一斉に駆け付け、写真撮影や握手を求めるなど、集客にも一役買っていたようです。
このような店頭プロモーションは、消費者の生の声を聞く大変貴重な機会であり、今回得られた情報を次の販売戦略や商品開発に活かすことが、更なる鹿児島の魅力発信につながると考えます。