8月23日(木)から25日(土)にかけて、京都府副知事が友好提携35周年に向けた連携強化のため、インドネシア・ジョグジャカルタ特別区を訪問しました。
これまで両地域間では、文化芸術、産業、観光、農業、教育等、様々な分野における交流事業が行われてきましたが、今回の訪問においてはさらなる具体の連携についての話し合いがなされました。
ジョグジャカルタ特別区は、120の高等教育施設を有し、学生人口も30万人以上に上るため教育の中心としても有名です。一方、京都府は人口に占める学生の割合が全国一位であるため「学生のまち」として知られており、兼ねてより両地域における留学生間の交流も盛んです。こうしたことから、この度、ジョグジョグジャカルタ特別区に位置するインドネシア最古にして最大規模の国立大学であるガジャ・マダ大学を訪問しました。カジャ・マダ大学は医学部を含む18の学部を持つ総合大学であるため、京都府立の医科大学や総合大学と医療分野や農業・バイオ関係の分野での共同研究や連携についての提案がなされるほか、歴史都市である両地域の文化財保護等がテーマとして取り上げられました。
また、ジョグジャカルタ特別区では、ジョグジャカルタ王宮のスルタン位(ハメンク・ブオノ10世)でもある知事を表敬し、文化や大学間の交流に加え、産業界全般における人的・経済的交流について熱心な議論が交わされました。既にインドネシアには28社の京都企業が進出していますが、空港、道路、電気、水道等のインフラ整備が整えば、ジョグジャカルタを一つの進出先として京都経済界も注目している旨が、知事へ伝達されました。さらに、文化庁の京都府移転が決定されたことを受けて、今後、京都府においても文化行政をさらに強化する方向であること、特に修復技術の継承をはじめとする文化財保護については両地域の共通の課題であるため、より一層の連携を図るべきテーマである旨の確認がなされました。
今回、新たに就任した西脇知事からの親書を副知事が手交したことも一つの目的でありましたが、先々代の知事の時代に友好の印として植樹された木が、ジョグジャカルタ特別区政府庁舎の庭で今も元気に育っていることが話題となり、長年に渡り確実に受け継がれている両地域間の友好の歴史や絆を実感できた訪問となりました。2年後の京都府・ジョグジャカルタ特別区友好提携35周年に向けて、両地域間の交流がさらに活発に具体化することが期待されます。