2018年8月16日(木)~23日(木)までの間、愛知県の大村知事が、シンガポール、インドネシア、タイを訪問し、経済、教育、観光など、幅広い分野の交流を深め、世界の成長する都市や発展する自治体との関係強化に取り組みました。シンガポール国立大学(NUS)との覚書締結、インドネシアにおけるアジア・オリンピック評議会(OCA)総会出席、カッラ副大統領等との面談、タイにおけるソムキット副首相との面談について、同行支援の一部をご紹介します。
昨年8月の大村知事とNUS総長との面談以降、両者及び関連機関で進めた研究交流を踏まえて、愛知県とNUSとの間で、材料工学、交通工学、老年医学・老年学などの科学技術分野における連携協力に関する覚書が締結されました。また、名古屋大学松尾総長とNUSタン総長との間でも、大村知事立会いの下で、研究・教育の交流など全学的な連携協力を推進するための「全学協定」と、全学的な学部生の交換留学を実施するための「全学学生交流協定」が締結されました。
インドネシア・ジャカルタでは、OCA総会に出席し、愛知・名古屋の魅力や、第20回アジア競技大会の会期(2026年9月19日(金)~10月4日(日))を発表しました。プレゼンテーションの後、開催都市契約をアハマドOCA会長、竹田JOC会長、大村知事、河村名古屋市長の4者で締結しました。
愛知からインドネシアへは約250社が進出しており、今後も愛知県企業の進出が見込まれています。カッラ副大統領に対しては、道路・港湾インフラの充実、税制や貿易手続きの簡素化をはじめとした投資環境の改善などを要請しました。さらに、愛知県には全国最多の約6,500人以上のインドネシアの方が居住していることから、人的交流・経済交流が一層促進されるよう、愛知県への領事館設置を依頼しました。副大統領からは、両国が長期的な視点で良好な関係を築いていくため、貿易だけでなく、投資、さらには人と人との関係をさらに深めていきたいとの発言がありました。また、領事館設置、以前から要請しているガルーダ便の名古屋直行便開設についても前向きな発言がありました。
タイ・バンコクでは、ソムキット副首相と面談しました。セントレアへの直行便はダブルデイリーとなっていますが、機材の大型化など、さらなる拡充への支援を要請しました。さらに、経済構造を改革と産業の高度化を目指す「タイランド4.0」によるIT、IoT、AI分野の発展、加工食品や農業分野の強化に関する意見交換を行いました。副首相からは、さらなる経済協力と投資の受け入れ、機材拡充への積極的な支援策を提案いただくなど、両者の関係強化が図られました。
上記の他、シンガポールでは、貿易産業省上級国務大臣との面談、企業訪問、インドネシアでは運輸大臣、経済担当調整大臣との面談、ガルーダ・インドネシア航空へのエアポートセールス、タイでは工業大臣、バンコク都知事、運輸大臣との面談、タイ国際航空へのエアポートセールス、経済交流会の開催等、精力的に関係強化を図っていました。都市間競争は今も激しく展開されており、グローバル化とデジタル化の急流の中、いかに早く成長を成し遂げるかが重要となっています。技術革新がグローバル規模で進む中、愛知も世界から学び、先手を取って次の一手を打ち出し、日本全体の成長を先導していくことが期待されます。
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