クレアは2019年10月25日から11月3日まで、「日本ふるさと名産食品展 in クアラルンプール」を開催しました。この食品展は、海外展開に取り組む自治体への食品展ノウハウ及び出展事業者へのテストマーケティングの場の提供を目的に実施しており、マレーシア・クアラルンプールでは3回目の開催となりました。
1 会場(ISETAN The Japan Store)
過去2回に引き続き“本物の日本”を提供することをコンセプトにしたISETAN The Japan Storeを会場としました。
客層は中華系、富裕層が多く、若者からお年寄りまで幅広い年齢層の来場がありました。また、販売フロアに充実したイートインエリアが設けられているため、昼食・夕食の時間帯においては多くの来場者が店内で食事をし、その足で商品を購入していく傾向がうかがえました。
2 出展商品と気になる売れ筋商品
今回の食品展には13自治体から15事業者が出展し、様々な商品が集まりました。その中で売上げを伸ばした商品は、「はちみつ」でした。
試食をしてもらいながら、健康や美容への効果について積極的に説明を行うことで、健康志向の強いマレーシアの人たちを惹きつけていました。
今回は日本酒を扱う事業者も出展しましたが、試飲するお客さんも多く見られました。ムスリムの多いマレーシア市場においても中華系の方を中心に日本のお酒が受け入れられる可能性を感じました。
また、あるワインを扱う事業者は、「今回が海外での初めての展示会の出展だが、現地で売れる商品やお客さんの反応を知ることができ、非常に有意義なテストマーケッティングの場となった」とのことでした。
3 インバウンドを視野に入れた観光PRも絡めて
今回の食品展では物産と観光を絡めた取組みとして、日本との往復航空券などが当たる抽選イベントも併せて実施しました。これは食品展商品を一定額以上購入すると抽選を行える企画で、「当選して日本に行きたい!」という方が非常に多く、マレーシアにおける訪日需要の高さを感じました。
また、出展自治体のPRのため、抽選会場ではノベルティとして自治体PRグッズを準備したほか、観光パンフレットの配布や会場内モニターでの自治体PR動画の放映なども実施しました。
4 最後に
会場では、日本の食材を日常的に購入する富裕層のマレーシア人の来場者が多く見られました。彼らは多少の値が張っても品質の良い日本産品を購入しており、今後、ますます経済成長が見込まれる当地において、日本産品の可能性を改めて感じることができました。
近年は、自治体のASEANへの関心もますます高まっており、物産販路拡大など経済活動も活発化してきている中、当事務所ではそれらの取組みを支援していきたいと思います。
■「2019年度日本ふるさと名産食品展inクアラルンプール」概要
開催期間 |
2019年10月25日(金)~11月3日(日)の10日間 |
開催場所 |
マレーシア・クアラルンプール ISETAN The Japan Store(食品売場フロア) |
主催 |
一般財団法人自治体国際化協会 |
後援 |
・在マレーシア日本国大使館 ・JETROクアラルンプール事務所 ・JNTOクアラルンプール事務所 ・JAPAN FOUNDATIONクアラルンプール事務所 |
出展者 |
15事業者(13自治体) |
出展内容 |
■イートイン りんごのスムージー、いわし蒲焼丼、舞茸チキンボールなど ■物販 霊芝、黒にんにく、りんご、冷凍うに、乾麺、さば味噌煮、お粥、シャインマスカット、かにかまぼこ、漬物、わさび、はちみつ、日本酒、ワイン 等(計:約100品目) |
販売総額 |
約16万リンギット(約312万円) |