2019年6月24日(月)~ 7月7日(日)の約2週間、シンガポールのメインストリートであるオーチャードロードに立地する髙島屋で、九州フェアが開催されました。
フェアには、宮崎県内から宮崎市内企業を含む以下の5社が出店し、その後方支援として宮崎市職員1名が来星しました。今回当事務所では、来星した職員のサポートをしつつ、フェアの様子も間近で見ることができましたので、その様子をご報告いたします。
・かぐらの里(柚子ジュース/西都市) ・長友味噌醤油醸造元(味噌/宮崎市)
・押川製茶(お茶/川南町) ・味のくらや(からいも団子/宮崎市)
・浜田水産(ちりめんじゃこ/宮崎市)
※括弧内は販売した商品と自治体名
5社が販売した商品は上記のとおり様々で、柚子ジュースなどシンガポーリアンの生活に比較的浸透している商品もあれば、ちりめんじゃこやからいも団子など、あまり馴染みのない商品もありました。
ただ、現場を見ていて、それによる来客率の差はあまり感じられず、それよりも、積極的にお客さんに声を掛けて試食を勧めているか、投げかけられる質問に的確に答えられるかが、購入に至るかどうかの決め手になっていました。
各企業は、それぞれの商品のセールスポイントを英語でまとめたポップを掲示したり、実際に声をかけて説明したりしていましたが、中には、中国語でのセールストークを練習して来て、中華系のシンガポーリアンには中国語で説明している企業もあり、やはりその分足を止めて話を聞いてくれるお客さんが多かった印象でした。
今回、高島屋の食品販売担当の方と話をする機会があり、フェアを開催、参加する際のポイントをお聞きしましたのでご紹介します。
・フェアを開催する場合は、1自治体だけで行うとどうしても商品に偏りが出てしまうため、今回のような九州フェアのように広域的に開催するのが望ましい。
・ASEANの中でも特にシンガポールは、日本に詳しい人が多くなってきているので、日本で売れている商品や、今回のフェア限定の商品など、それを購入した人が他の人に自慢できるような、特別感を求めている人が多い。
・試食を提供する際、お茶なら美味しい入れ方を一緒に教えたり、味噌などは現地の方々の食生活をよく研究した上で提供の仕方も工夫したりすることが必要。逆に、お客さんにどういう風に食べたら美味しいか聞いてみるのも1つの方法。
そして、特に強調していたのが、企業の中でもある程度の決定権を持っている人がフェアに参加し、お客さんから寄せられる意見を直接聞き、シンガポールで展開する商品の開発に反映させることが重要ということでした。
今回のフェアに参加した全ての宮崎市企業において、店頭に立っていたのはその企業の社長や製造責任者で、それぞれが試行錯誤しながらフェアに望んでいました。
各社、既に多くの日本商品が入ってきているシンガポールにおける商品展開の難しさを感じていましたが、フェア期間中にリピートしてくれるお客さんが付くなど、一定の成果は上げられたようです。
クレアシンガポール事務所では、今後も現地の生の情報をお伝えするなど、自治体への支援を通して、日本企業の東南アジア展開をサポートして参ります。