クレアシンガポール事務所では6月26日、所管国内のJETAA(JETプログラム参加者の同窓会組織)各支部メンバーなどが集う連携会議「JETAA Networking Session for Southeast Asia and India」を開催しました。ハイブリッド形式で実施した当会議には、シンガポール、インド、インドネシア、フィリピンのJETAA各支部メンバーやベトナム、マレーシアの元JETプログラム参加者のほか、日頃から彼らと連携する大使館の職員、クレア職員を含め総勢33名が参加しました。
初となるハイブリッド開催
この会議は、JETAA支部間の連携強化や情報交換などを目的に一昨年度から実施しているもので、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、昨年度まではオンラインで開催していました。3回目の開催となった今回は、各国間の往来が可能になったことから、渡航できる参加者はシンガポールで、都合により渡航が難しい参加者はオンラインで参加をするハイブリッド形式で開催することとしました。
新型コロナウイルス感染症の流行後に事務所に赴任したクレア職員にとっては、オンラインなどで交流を続けてきた他国のJET関係者と、対面で交流できる初めての機会となりました。
各支部による活動報告
会議では、参加者の自己紹介が行われた後、JETAA各支部から活動報告を受けました。新型コロナウイルス感染症の影響で各国ともに活動に制限がかかる中、オンラインも駆使しながら、工夫を凝らした活動を行っている状況が報告されました。
例えばオンラインの取り組みとして、メンバーが日本で撮影した写真を投稿し相互に投票する写真コンテストの取り組みがシンガポール支部から紹介されたほか、インド支部からは、日本語や日本の文化を紹介するオンライン講座を開催したことが報告されました。その他、フィリピン支部からは、JETプログラムに関する情報提供を目的にオンライン開催した説明会が好評であったという情報が共有されるなど、各支部の多種多様な取り組みが報告されました。
また、オンラインで遠方、例えば日本に住むメンバーともコミュニケーションを図っているという報告もあり、オンラインを活用して対面では共に活動できないメンバーとも交流を深めている事例が共有されました。
一方、オンサイトで行われた活動としては、インドネシア支部から、メンバーが学校を訪問し、日本語や日本の文化を学んでいる生徒たちにJETプログラムでの経験などを紹介する取り組みが報告されたほか、シンガポール支部からは、人数を制限して行った太鼓のワークショップなどが紹介されました。
その他、各支部からは今後の活動計画についても報告を受けましたが、複数の支部から「他国のJET 関係者とも連携した取り組みを行っていきたい」という発言がされたことが非常に印象的でした。今後の各支部の活動の展開が期待されます。
盛り上がりを見せた質疑応答
各支部の活動報告の後に行われた質疑応答では「各国の活動の中で人気のある取り組みを知りたい」といった、他国の好事例を自国に取り入れようとする質問や、「国土が広い国におけるメンバー間の連携方法を知りたい」といった、同じ境遇にある支部での課題へのアプローチ方法を学ぼうとする質問などがされました。
オンライン参加者からも自国が抱える課題に対しての質問がなされるなど、各参加者にとって有意義な意見交換の時間となりました。
今後への期待
今回の会議をとおして、各国の情報や課題が共有されただけでなく、大使館職員やクレア職員も含めた参加者同士の横のつながりを構築することができました。後日、支部間でのオンラインミーティングが行われるなど、会議をとおして構築された人脈が早速活かされはじめています。また、支部が未開設のベトナム、マレーシアの参加者からも今後の活動に対する前向きな発言も聞かれ、この会議をきっかけに各支部、その他参加国の活動がさらに活発化することが期待されます。クレアシンガポール事務所としても、引き続き彼らの活動をサポートしていきたいと思います。