クレアシンガポール事務所は、2015年9月5日(土)にインドネシアで開催されたUCLG ASPAC会議に出席し、日本の地方自治体の政策についてプレゼンテーションを行いました。
UCLG ASPAC(United Cities and Local Governments Asia Pacific)は、地方自治体の相互の協力や国際社会の地方自治体関連組織との連携を通じて地方自治体の価値観、目的、共益を追求することを使命として組織された団体であるUCLGのアジア・太平洋地域支部です。地方自治体会員、国際地方自治体組織会員、準会員に会員区分されており、日本では、静岡市と浜松市が地方自治体会員、クレアが国際地方自治体組織会員として参加しています。
プレゼンテーションは、「良い統治(Good Governance)」、「低炭素社会」、「持続可能な都市化」のテーマに分けて行われました。まず「良い統治」セッションにおいて、鍋岡調査役(京都府派遣)が、祇園祭宵山において再利用可能食器の導入によりごみの減量化に成功した「民」主導のネットワークの事例研究についてプレゼンテーションを行いました。
次に「低炭素社会」セッションにおいて、加藤所長補佐(北九州市派遣)が、ごみの焼却熱、水素、太陽光、風力によるエネルギー供給、電力消費量と電気節約量が見えるディスプレイのモデル家庭への設置、電気消費量のピーク時に電気料金が上がる流動的な電気料金設定などを導入した「スマートコミュニティプロジェクト」の事例を、また、小暮所長補佐(東京都派遣)が東京都のごみ問題について、ごみの分別、3Rの推進、環境教育、ごみ焼却場の設置により減量した「東京スーパーエコタウンプロジェクト」の事例のプレゼンテーションをそれぞれ行いました。
このUCLG ASPACの会議には、大韓民国済州特別自治道の知事、フィリピンカトバロガンの市長、インドネシア共和国ジャカルタ首都特別州の副知事、中華人民共和国広東省広州市の副市長、ロシア連邦カザン市の副市長など各国の地方自治体の代表者が多数参加していました。UCLG ASPAC事務局からは、プレゼンテーションの内容の質の高さに対して評価を得るとともに、同会議において中国や韓国に比して日本の存在感がないため、今後さらに日本の地方自治体が参加することを期待している旨の意見がありました。
国際会議で、プレゼンテーションを行い、参加者と意見交換することにより、効果的に日本の地方自治体の活動を情報発信できます。このため当事務所としては、今後UCLG ASPACをはじめ国際会議に積極的に参加するとともに、多くの日本の地方自治体の参加につながるよう取り組んでいきたいと考えています。
鍋岡調査役 京都府派遣)
(加藤所長補佐 北九州市派遣)
(小暮所長補佐 東京都派遣)
(梅澤所長補佐 長崎市派遣)