皆さんは甘いものがお好きですか?
ここシンガポールでは甘党が大変多く、街中のカフェには鼻血が出そうなほど甘いケーキがショーケースに鎮座しています。定番の朝食であるカヤトーストには甘い珈琲が付きますし、コンビニに行けば 売られている飲み物は甘いものばかり。かく言う私も赴任当初、購入したペットボトルの緑茶に砂糖が入っており、思わず噴き出しそうになった経験があります。甘いものは巷に溢れているとは言え、まだまだ味のバリエーションはそう豊富ではなく、参入の機会はあるのかもしれません。長崎のカステラアイスなど日本の「ご当地スイーツ」は見た目や食感が目新しく、甘いもの好き、新しいもの好きのシンガポール人の興味を引くのではないでしょうか。
ところで、シンガポールでは近年、食生活の欧米化により糖尿病患者が急増しています。最新の国際糖尿病連合による調査レポートでは、シンガポールは先進国の中で、米国に次ぎ2番目に成人における糖尿病患者の割合が高い国となりました。シンガポール政府は健康医療科学分野の研究開発予算を優先させるなど、国民の健康を向上させる政策に本腰を入れています。
他方、生活習慣病が問題になって久しい日本では、タニタ食堂が注目されるように、カロリー控えめ商品が人気を博しています。糖尿病患者や生活習慣病が気になる人々に向けて、甘さ控えめスイーツが先駆的に開発されています。
シンガポールはASEANのショーウィンドウと呼ばれ、その流行はASEAN諸国に波及する傾向があります。日本の「甘さ控えめご当地スイーツ」を各地方が競演してシンガポールに売り込んでみてはいかがでしょうか。
(シンガポール事務所 佐々木所長補佐)