シンガポールでは、
(1)シンガポール国民であること、
(2)21歳以上であること、
(3)シンガポール居住者であること、
(4)選挙資格を失っていないこと
が選挙人の資格とされています。
非常に興味深いのは、きわめて高い投票率です。
2011年の総選挙では93.18パーセント、2015年の総選挙では93.56パーセントでした。このように高い投票率を誇る理由として、以下の3点が考えられます。
法律により投票は国民の義務とされています。海外勤務、海外留学、海外勤務又は留学中の配偶者への帯同、海外旅行、病気や出産などの然るべき理由がなく、投票に行かなかった場合は、選挙人名簿から名前が抹消され、さらに50シンガポールドルの罰金が科せられます。
法律により平日の投票日は国民の祝日となり、投票に行く機会が確保されます。
国会が一院制であり、かつ地方自治体がないため、任期5年の国会議員の選挙と任期6年の大統領の選挙の2種類のみの実施であり、投票は貴重な機会ととらえられています。
(シンガポール事務所 梅澤所長補佐)