ベトナムの小学校で日本語が「第1外国語」に!

在ベトナム日本国大使館によると、今年3月1日、ベトナム全土の小学校で日本語を英語などと並ぶ「第1外国語」として教えることを目指す方針でベトナム教育・訓練省と一致したとのことです。対象は3年生以上で、今年9月から試験的にハノイ市の3つの小学校に日本語学習クラスを各2クラスずつ設置します。これにより、東南アジアで初めて初等教育段階での日本語教育が導入されることになります。

ベトナムでは日本のアニメを通じて、日本語に興味を持つ若者が増えています。特に「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」などが大人気で、誰もが知っています。昨年11月にホーチミン市で開催されたジャパンフェスティバル in ベトナム2015の開会式に「ピカチュウ」が登場すると、観客席の子供たちから割れんばかりの歓声があがり、ベトナムでの日本のアニメの浸透度に驚かされました。

また日本企業の積極的なベトナム進出も、日本語学習熱の高まりの要因として挙げられます。ベトナムの若者は日本企業の活動を身近に感じており、日本企業への就職を視野に日本語を学習しています。その結果、2014年の日本への留学生数は、中国に次ぎベトナムが第2位となっています。

このように多くのベトナムの若者が日本語に興味を持っている現状は、将来の両国の友好関係にとって、きわめて意義深いものがあります。我々日本側も、もっとベトナムのことを知り、さらに心の距離を縮めていきたいものです。

(シンガポール事務所 松田所長補佐)