シンガポールでは2014年度に20件以上のドローンに関連した事故が発生した教訓から、早急にその規制に関する法整備が進められました。なかには電車の軌道にドローンが落下するなど、一歩間違えば重大な事故になりかねない事案も含まれていました。
シンガポールのドローン規制はCAAS(Civil Aviation Authority of Singapore:シンガポール民間航空庁)が所管しており、利用者を対象とした手引きが配布されていますので、そのポイントを紹介します。
(1)人混みの中で飛ばしてはいけない。
(2)重さ7キロ以上のドローンを飛ばしてはいけない。
(3)荷物を固定する装備がないドローンで荷物を吊るしたり運んだりしては いけない。
(4)危険な物質を運んではいけない。
(5)荷物やその他物質等を空から落としてはいけない。
(6)救急車など緊急車両の周囲で飛ばしてはいけない。
(7)制限区域や危険区域などの警備区域で飛ばしてはいけない。
(8)空港や軍事施設の周囲5キロ以内あるいは200フィート以上の高度で飛ば してはいけない。
シンガポールではドローンで飲食物を運搬するレストランが登場するなど、その利便性や効率性ひいては人件費削減効果を期待されています。
単に規制で縛るのではなく、正しく運用することでドローンの先進性を社会経済の革新に活用していく意図が強いようです。
(シンガポール事務所所長補佐 佐々木)