1.SMAPのCMでお馴染みの・・・
シンガポールのホテルと聞いてどこを思い浮かべますか? 3棟の巨大なタワーホテルを備え、地上200メートルの高さには船のようなスカイパーク。水平線に溶け込んでしまいそうなプールでは、まるで空を泳いでいるかのような気分になります!年平均稼働率が過去99%以上の超有名ホテルを想像しましたか?それとも、シンガポールスリングで有名な老舗ホテルでしょうか?
2.平均稼働率は85% 平均室料はS$246!(2016年9月29日時点 1S$=約75円)
シンガポールのホテル数及び客室数は、2003年にSARSの影響で減少したものの、 増加傾向で推移し、2009 年にはホテル数120棟、客室数33,880部屋でした。その後2013年に373棟、55,018部屋と増加し、2015年は398棟、60,908部屋です。 平均客室稼働率は、2003年の 67.2 %を底に上昇し、2008年は81.0 %。その後、 2009年はリーマンショックの余波で76%と低下しますが、2010年、好転した経済状況や来訪者数の大幅な増加を背景に、平均客室稼働率は85%に向上しました。平均室料は、2006年以降対前年比で20%以上上昇し2008年にはS$245となりました。2009年にS$189と大幅に減少したものの、回復傾向にあった経済状況を反 映し、2010年はS$218(対前年比15.3%)でした。その後は、2012年のS$262を ピークに2013年にはS$258、2015年にはS$246と推移しています。
3.慎重な判断が必要な民泊
日本でも話題の民泊。実は、ここシンガポールでは、一般住居に関して、6ヶ 月未満の賃借が法律で禁止されています。提供者は最高S$20万の罰金、1年以 内の禁固刑です。民泊に関してURA(都市再開発庁)は、「この問題は複雑で多面的であり、慎重かつバランスのとれた判断が必要。全体のコンセンサスを 得るまでにもう少し時間がかかる。」と考えています。民泊に関して好意的な 意見もある一方で、URAに寄せられた不満の声は2013年に231件、2014年は375件、 2015年は377件と決して少なくありません。 確かに、安価で気軽に泊まることができ、現地の人々と触れ合う機会の多い民 泊は旅行者にとっては魅力があります。しかし、その一方で、さらなる法律の整備と安全対策、近隣住民の理解が必要となります。お越しの際は、スリリングな民泊よりも、ホテルでシンガポールスリングをお楽しみください!
(シンガポール事務所所長補佐 石井)