まだまだ続く?日本食ブーム

海外旅行先でその国の料理を満喫するのは旅の楽しみの一つだと思いますが、数日経つと日本食が恋しくなったりしませんか?
私はシンガポールに赴任した当初は物珍しいこともあってローカルフードばかり食べていました。でも、今はほぼ毎日日本食を食べています。また、県人会によっては贔屓にしている日本食レストランがあり、県人会の時にはその県の食材やご当地メニューを出すというレストランもあります。
シンガポールは東京23区とほぼ同じくらいの小さな国ですが、約1,100店舗の日本食レストランがあり、街を歩くとラーメン店、定食屋、居酒屋などたくさん見かけます。先日、シンガポールで一番の繁華街オーチャード通りにある伊勢丹スコッツ店の地下食品売り場がリニューアルオープンしました。そこでは、野菜や肉などの生鮮食品から味噌や醤油、酢などの調味料、鰹節、冷凍食品や納豆まで様々な日本食を買うことができます。また、その近くのウィスマ・アトリアには日本食レストランを集めた「Japan Food Town」が開業し、他のエリアでも同様に日本食レストランを集めたフロアや、日本企業のカフェが入るビルができる予定です。
このように見ていくと、日本食はシンガポールではすでに飽和状態なのではないかという疑問も出てきます。しかし、先日開催された、「Super Japan Matsuri by WAttention」という、いわゆる日本の縁日のようなお祭りには3日 間で約1万人を超える来場者がありました。焼き鳥やお好み焼きなどの屋台が 出店されましたが、30分以上並んでやっと買えるというほど、どの屋台にも長い行列ができていました。つまり、まだまだ日本食には可能性があり、一工夫凝らすことで、さらにぐっと現地の人たちのハートを掴むことができるのではないかと考えます。

(シンガポール事務所所長補佐 弓指)