シンガポールにおけるスマホのシェアは、1位Apple、2位Samsung、3位Huawei(※)となっており、世界で普及しているスマホとほぼ同じような状況です。しかし、シェア率に目を向けると、全世界では30%前後であるAppleのシェアが2021年度3月においては40%を超えており、iPhoneを好んで使う人が多いところは日本と似ています。
一方で、街の家電量販店では、Huawei、Oppo、Xaomiといった中華系スマホメーカーのスマホの売り場面積がAppleと同様に広く取られています。特にOppo、XaomiのスマホはAppleと比べて非常に安いです。iPhoneはハイエンドスマホで1,000ドルを超える価格で売られていますので、100-500ドル程度で購入できるミドルレンジ、ローエンドの価格帯でAppleと住み分けて売られています。
特徴的なのはOppo、XaomiはHDB(公営住宅)の一角にある個人経営の小さなお店でよく見かけることです。このような規模の小さいお店ではiPhoneをあまり見かけません。近隣のHDBに住む高齢者層をターゲットに価格の安いスマホを取り扱っているようです。シンガポールのスマホの普及率は90%を超えると言われていますので、スマホを持っている高齢者の方も多く、規模の小さいお店で安いスマホを購入する人も多いと思われます。
ちなみに日本のスマホメーカーは、数年前までソニーのスマホを見かけることがあったそうですが、現在では残念ながらお店で見かけることはありません。今後の日本のスマホの巻き返しに期待したいところです。
シンガポール事務所所長補佐 清水