2016年9月にクアラルンプールにおいてマレーシア旅行業協会(Malaysian Association of Tour & Travel Agents)が主催する「MATTA Fair 2016」が開催されました。主に一般消費者を対象に、例年10万人程度の来場者があるマレーシアの一大国際旅行博覧会です。訪日旅行客に対する短期滞在ビザの免除などによる追い風を受け、2015年のマレーシアからの訪日旅行客数は過去最高の305,500 人(前年比22.4%増)を記録するなど右肩上がりが続いています。また、旅行に行く際に、マレーシアをはじめ東南アジアの国々では、一般の人が旅行博覧会で旅行先を吟味し、その場で商品を購入するのが一般的です。日本旅行を実際に検討している方が多く来場するので、各自治体については地域をアピールするための絶好の場となっています。
今回、クレアでは日本政府観光局(以下JNTO) と連携し、ビジット・ジャパンブース(VJブース)での訪日観光PRを実施しましたのでその様子をお伝えします。
概要 | マレーシア旅行業協会(Malaysian Association of Tour & Travel Agents)が主催するマレーシア最大規模の国際旅行博覧会 |
開催期間 | 2016(平成28)年9月2日(金)~9月4日(日)※例年3月と9月の2回開催 |
開催場所 | Putra World Trade Centre (PWTC) |
対象 | 一般消費者 |
来場者数 | 11万3,000人(3月) |
ジャパン・パビリオン出展団体数 | 20団体 |
今回、日本パビリオンには地方自治体やっ民間団体など20団体が参加をしました。単独で参加している自治体の他、東北や関西など広域で参加をしている自治体も目立ちました。
関係者からの聞き取りやブース従事で気づいた点は以下のとおりです。
・参加者はFITよりは団体旅行がまだ圧倒的に多く、多くはゴールデンルートや北海道の旅行を求めている人が多い。(特に東京の情報がほしいという人が多かった。)
・中にはレンタカーで旅行を検討している又は個人でJRパスを使って旅行を検討している人もおり(多くは中華系)、個人旅行も少しずつ増えている印象を受けた。
・ムスリム客は増えているものの、全体的に中華系の旅行客が多い。
マレーシアはイスラム教徒が多数を占めていることから、ハラル(イスラム法に適合していること)産業の国際的な中心(ハラル・ハブ)となることを国策としており、各種のハラル産業振興策が行われています。日本の様々な自治体がハラルに関するパンフレットを作っており、それを持ち帰るマレー系の方が多くいました。イスラム系の方々にとっては、ハラル対応は旅行を決める際の大きな要素にもなっており、自治体の積極的な情報提供は極めて重要です。
またMATTA Fairの後、クアラルンプール及びペナンで商談会が開催され、40社程度の現地企業が参加しました。こうした商談会は知名度の低い自治体の魅力を知ってもらう意味でも非常に意味があるとのことですので、積極的に活用をご検討されてはいかがでしょうか。
(参考)マレーシアからの訪日旅客数の推移(出典:JNTOウェブサイト)
年次 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
訪日旅客数 | 130,183人 | 176,521人 | 249,500人 | 305,500人 |
前年比増加率 | +59.7% | +35.5% | +41.3% | +22.4% |