2017年9月27日に、青くて広い空と熱帯雨林の緑が美しいブルネイにおいて、日本の自治体の取り組みを大学生に紹介するセミナーを開催しました。
今回のセミナーは、ブルネイ大学(Universiti Brunei Darussalam)で学ぶブルネイの若い世代に対して日本の自治体の取り組みを紹介することで、日本への興味や理解を少しでも深めてもらうと同時に、発表やディスカッションを通して、当事務所職員の英語能力と国際的感覚の習得を目的として実施したものです。
午前中は、大学で日本語を学んでいる学生との交流会を実施しました。
まずは、学生からブルネイの「行事」「教育」「食」について日本語によるプレゼンテーションが行われました。その後、当事務所職員がコメントするとともに、グループに分かれてディスカッションを行いました。具体的には、「それぞれの地方の特産品は何か」「東京オリンピックに対して地方はどのようなサポートを行うのか」「それぞれの地方の教育に関する取り組みを教えてほしい」といったような政策的な話から、好きな日本のアイドルやアニメの話まで、様々なテーマについて日本語で話を進めていました。
学生の日本語力もさることながら、大学も授業料が無料で、かつ奨学金まで支給されるというブルネイの教育制度などにも驚かされました。
午後からは、日本の大学へ留学する予定の学生と交流しました。
まずは、当事務所職員4人が、それぞれの派遣元自治体の取組事例について、英語によるプレゼンテーションを行いました。
テーマはそれぞれ、「ハラル化粧品の開発支援」「東京オリンピック・パラリンピック・アクション&レガシープラン」「地域資源としての伝統工芸」「スポーツを通した地域振興」でした。発表後はグループに分かれて、プレゼン内容も含めて自由にディスカッションを行いました。学生は、実際に日本への留学が間近に迫っていることから、地方の見どころだけではなく、日本国内における具体的な交通手段や、大学や寮から行くことのできるハラル対応のレストランや買い物の場所等についても話が及びました。
また、この様子は翌日の地元新聞にも取り上げられ、非常に盛況のうちに終えることができました。
今回のブルネイ訪問では、ブルネイにおける関係機関との連携を強化することも目的としており、在ブルネイ日本国大使館とブルネイ内務省も訪問しました。そこで、ブルネイの現状や抱えている課題、日本に対して求めているもの、といったことについて意見を交わしました。石油産業への過度な依存からの脱却を目指すブルネイにとって、日本の自治体が取り組んできた地域振興や人材育成等についてのノウハウは非常に魅力的なようです。実際、ブルネイでは、新たな産業を育成するため、各地域における特産品の開発等を進める「一村一品運動」に力を入れており、今年の11月には「一村一品運動エキスポ」が開催される予定です。
シンガポール事務所では、このような活動を通して、今後もASEAN及びインドの関係機関との新たなネットワークの構築・強化に取り組み、日本の自治体の海外活動をサポートしてまいります。なんでもお気軽にご相談ください!
(上谷所長補佐 宮崎県派遣)