シンガポールでは、本年、ラッフルズキーやパダン周辺など中心商業地区及びシビック地区の一部道路で自動車の進入を一定時間禁止する取り組みを試験的に導入しました。2016年2月から7月の毎月最終日曜日の午前中に実施するため「カー・フリー・サンデーSG」と呼んでおり、自動車を気にせず自由にサイクリングやジョギングなどを楽しむことができるように車道を開放するとともに、地区内の広場ではヨガイベントや子供向けミニサッカー大会など各種スポーツ行事などを開催。また、歴史的建造物など興味を引く場所があることでも知られているシビック地区では、ナショナル・ギャラリーを通常より早く開館させるなど、多くの人々の来訪に努めました。
これは、持続可能な都市を目指し、自動車に頼らない社会へ転換するためのシンガポールの取り組みの一つであるとともに、活動的な生活スタイルを促進することも狙いとしたとのことです。
私も4月の開催日に参加しましたが、多くの人々がシンガポール中心部の車道を堂々と走ったり歩いたりしながら思い思いに楽しんでいました。同国都市再開発庁(URA)によると、実施地域の拡大や永続化を検討しているとのことで、スポーツなど人々が楽しむ仕掛けを織り交ぜながら、市民の都市交通及び健康 への意識の向上を図っているようです。
(シンガポール事務所所長補佐 小暮)