シンガポールといえば、マーライオンにマリーナベイサンズ、ボタニックガーデンといった観光地が世界的にも有名ですが、今回は少し趣向を変えて、民族色の強い地域をご紹介します。
シンガポールの建設者として知られるトーマス・ラッフルズにより19世紀の初めに中国人特区として指定されたことから発展していきました。
メインの通りであるパゴダストリートの両脇には「ショップハウス」と呼ばれるプラナカン建築様式の建物が並んでおり、マーライオングッズなどのお土産品や数十年も続く老舗レストランも軒を連ねています。
その他、特区時代の華人たちの生活を伝える「チャイナタウンヘリテージセンター」や仏陀の歯が納 められているとされる仏教寺院「新加坡佛牙寺龍牙院」など見所がたくさんあり、国民の7割を超える華人文化を直に触れることのできるスポットとなっております。
リトルインディアの成り立ちは少し変わっています。19世紀の前半頃、このあたりはヨーロッパ人の避暑地でした。その後、牛の売買貿易が盛んになり、インド人労働者がこの地に連れてこられるようになったことがリトルインディアの発祥とされています。
インド料理のホーカーセンターである「テッカセンター」や、このお店に置いてないものはないというくらい広大な店舗面積を持つ24時間営業の「ムスタファセンター」が有名です。
町のあちこちにお寺やモスクがあり、路面では花飾りやサリーを売っているなど、エキゾチックな雰囲気に満ち溢れており、その光景は、まさに「小さなインド」です。
シンガポールはとても小さな国ですが、多民族国家と呼ばれるにふさわしい民族色の強いエリアが点在しております。
シンガポールにお越しの際には一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
(シンガポール事務所所長補佐 飛岡)