日本政府観光局(JNTO)が2017年1月17日に発表した訪日外客数の統計によると、 2016年に日本を訪れたベトナム人は23.3万人で過去最高を記録し、年計で初めて20万人を超えました。
JNTOによると、昨年2月の数次査証の発給要件緩和や、チャーター便及びLCCの新規就航が訪日意欲を喚起したこと、現地旅行会社に向けた取り組みを強化したことが、ベトナムからの訪日外客数の増加に寄与したとのことです。また昨年12月15日から、在ベトナム日本国大使館は国内旅行代理店窓口での日本入国査証の申請受付制度を開始しました。これにより、地方に居住する査証申請者は在ベトナム日本国大使館や在ホーチミン総領事館にわざわざ足を運ぶ必要がなくなるほか、査証申請が集中する時期の申請者の待ち時間も大幅に短 縮され、サービス向上につながり、さらなる訪日外客数の増加が期待されています。
その一方、今年初めに在ホーチミン総領事館を訪問した際に、担当領事は「ベトナム人のリピーターを増やすために、今後は日本文化の理解と関心を高める 取り組みが一層重要になる」と語っていました。訪日ベトナム人は初訪日の割合が高いため、潜在的なリピーター獲得のチャンスとも考えられます。日本各地には、世界に誇れる文化がたくさんあります。インバウンド観光のさらなる 拡大に向け、買い物や日本食のほかに、日本の地方の文化の魅力に触れ、興味を持ってもらう機会を提供することが大事です。
(シンガポール事務所所長補佐 松田)